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Arbois アルボワ アルボア
18 Sept.2005 / 19 Jun.2011 経験談追加
観光局
http://www.arbois.com/
 
 
 
古い苔むした石造りの小さな人ひとりが渡れるような橋がかかっている川沿いや、町のすぐ傍にせまる葡萄畑などが印象的。

ワイナリーが出している試飲即売所があちこちにあって、ワイン好きにはよい。

このジュラ地方のアルボワのワインは割りと癖のある白が多いので、数多くの種類の試飲は難しい。
(2010年4月/5月 うちゃぎ@Lapin 様)
車で、ディジョンやリヨンからでも1時間ちょっと、ブザンソンからも40分ほど
 

コンテ地方にあり、中世の小都市といった風情のワインの街。 
  
中心部に5つほどのドメーヌが、店をかまえています。日本では、アルボワワインはあまり知られていませんが、意外と多くの品種があって、それぞれに個性があります。独特のブランデー香があるものや、Vin de Paille のような甘口のワインもあります。  

2年前に来た時はドメーヌが閉まっていた時間でもあり、散策できなかったので今回は泊まりで絶対買って帰るぞ!  
  
さて到着が昼近くになって、お腹もぺこぺこ。 チェックイン&昼ごはんにすることにしました。 Jean-Paul Jeunet は、前回来た時にかなりお気に入りの御店で、是非再訪したかったオーベルジュ・レストランです。  

車上荒しが心配だったので、ガレージに止めさせてもらおうと頼みにいったのですが、なんとホテルを2軒持っていたみたい。 前回は日帰りだったので知らなかったのです。  

私達は安い部屋を予約していたため、200mほど離れたホテルだった。 それならガレージはあきらめるかなと思っていたら、マダムが「レストランの真上の部屋にする? 同じ値段でいいわよ。」と言ってくれている様に聞こえた。  

”えっ、今なんと言われました?” 「部屋を見てみる?」 と言われ、あわてて主人を呼ぶ。半信半疑でマダムについていきながら、私の英語理解能力にも大分不安になった一瞬。 正直なところ、戸惑ってしまいました。  
  
部屋はまだ掃除中だったけど、綺麗な部屋だったし、風呂も広い。マダムが「OK?」と聞いてくれたので”ほんとに安い値段でいいの?” と、念押しで聞いてしまいました。 
  
 「大丈夫よ!」と笑顔で言ってくれたので、こちらも感謝!してお願いすることに。 
  
おまけに、車はレストランの前の公共駐車場に置くことになり、全部で160Fは浮いた事になります。 半分きつねにつままれたような、でも嬉しかった?!! 主人はさらに喜んでいた。 これで酔っ払っても運転してホテルに帰る必要がない!!それはごもっとも。 
  
ホテルの部屋の写真を撮ったりしてくつろいだ後、一階に降りて昼ごはんです。 平日昼なので、すいていました。レストランは、木の感じが家庭的で暖かい空間になっています。  
ムニュでジビエが魅力的だったので、そちらにしました。  
 

葉書を購入した後、ジュラワインを買いに酒屋に入りました。なににしようか、と迷いながら店に入ったところ、試飲をさせてくれました。Vin de Paille だったのですが、甘いし美味い!おまけにハーフボトルのみで120F(1800円ほど)。 自分と御土産で3本購入決定しました。他のも飲ませてくれたので、正直ほろ酔いです。 
( ちむ様 2000年10月) 

 


 
 
 
レストラン  Hotel Restaurant Jean Paul Jeunet  ジャン・ポール ジュネ  ミシュラン★2
http://www.jeanpauljeunet.com/
9 rue de l'Hotel de Ville - 39600 ARBOIS

日本語取材記事
http://jpmuseum.com/locations/locations3/jeanpaul/jeanpaul.html

2000年秋から4年ぶり。一番楽しみな秋に、長期の休暇がとれないのが非常に残念。広場にはぶどうの飾りが放射線状にデコレーションされ、観光客も来ているみたいだ。 

オーベルジュで専用パーキング(有料)もあるが、近くの教会の公共パーキングに止めてもいい。

 
部屋は2階の100ユーロ。ソファもあって結構広い。以前泊まった部屋と近いのか、眺めが一緒。裏の家の人形飾りも変わらずほっとする。私はのんびり休憩して食事に備え、連れは散策&カフェ巡りに出かけた。 
 

21時頃1階のレストランに下りたら、すでに、私達の席以外は満席。ソムリエは変わっていないが、サービスはだいぶメンバーが替わっていた。マダムと思っていた方も違ってたみたい。4年のブランクは長い。
 
ここのお勧めは秋のジビエ、夏はブレス鶏、ジュラワインそしてコンテチーズ! ワインとコンテチーズはメジャーでないのでまだまだ日本では少ないが、美味しくて安い。個人的にはまっている。
 
今回は余ったワインとプティフールを部屋に持ち込んでもらった。いつもならワインは余ったままだが、部屋でまたチビリ。 となりで連れは夢の中。ひとり晩酌もたまにはいいか。
 
 

部屋代込み 270.72ユーロ

 
今回で3回目。 料理水準はどの季節でも安定しています。ムニュは65ユーロ。 四年前がユーロ換算で48ユーロだったので、随分上がっている。 ワインはクレマン・ド・ジュラをとりました。 シャンパーニュと同じ製法で作られる、発泡酒です。

  
 
最初のアミューズとして、生ハムとチーズせんべい
続いてガスパッチョ(辛味のあるトマトスープ)をのせたムースと、根セロリのムースが出された。

軽やかにありながら、鮮やかに香りを残すところは、一流店のアミューズです。前菜への期待が高まります。

前菜

ザリガニを添えた、川カマスのムースリーヌ。

クリームを加えた西洋はんぺんであった。 ソースはベアルネーズ風でエストラゴンの香りが食欲をかき立て、なおかつ甲殻類の味わいがよく出ています。
いくらでも入るような口当たりのよさで、熱くないのにハフハフと音を立てながら、口に入れてしまい ました。 白身魚の味わいをクリームによって高め、エストラゴンで香りを補強するように感じました。 ザリガニもそのものに、濃縮感があります。 海老の プルンとした歯応えではなく、軽くほぐれるようにかみ切れて、川魚の香りが残ります。 

繊維にそってソースの味わいが染み込み、火入れの的確さを見せてくれました。 その土地の味わいを、技術によって高めた一皿でした。

主菜
 

ほろほろ鳥のロワイヤル
 
エシャロットのグリルとスプーンですくったポレンタ(とうもろこしのピューレ)が、添えられている。 焼き汁にバターを加えたソースが周りを囲み、たっぷりとベーコンとジロール茸が下に敷かれている。 フランスらしい、濃厚な味わい。

チーズ

満腹中枢を刺激してくれますが、この店はこれでは終わりません。 チーズが素晴らしいのです。  ありきたりのものではなく、土地のチーズを中心に同じ種類でも、熟成度の違うものを複数用意して、これでもかと皿に載せてくれます。

デザート

デザートは、あっさりとしたもので、乱切りしたりんごのソルベ・フロマージュブラン・洋ナシのキャラメリゼの三品。 さらりとした夏の甘味でした。 カフェはパスして、部屋に戻りました。
(ちむ夫記す)

 
(ちむ様 2004年8月)
当初それほどの期待はなく、昼のみの予約でした。 前回(98年7月)も確かによい料理ではありましたが、郷土料理の色合いがつよく、多少の洗練さと新しさ(チーズを素材の引き立て役にもってきていた)はあったものの、この土地のワインと共に食事をするから 
おいしいのだろう、と思った程度でした。  
前回と違っていたのは、料理にチーズがほとんど使われていませんでした。  

今回、この店ほど、土地の食材のすばらしさを皿にだしていた店は、ありませんでした。  

 
photo by Chimu
 

前菜

鴨のフォアグラと、西洋ごぼうのテリーヌ。 ジビエのフォン(だし汁)をビネガーと合わせてソースにしている。 
 
酸味の使い方が独特である。鋭角的なのに、フォアグラと共に食すと、包み込むようになっている。サラダと共に食すと、野菜の香りが引き立つ様に酸味が切れる。 いい食欲の刺激になり、見事に前菜の役割を果たしている。
 

二皿目 
仔牛の頭肉のラビオリ、薄い仔猪のジャンボン(ハム)添え。

 
ラビオリのゼラチンの味が、ジャンボンの塩気と交わり、今度は塩気によって主菜への期待が高まります。 

 



主菜 野ウサギのロワイヤル(単純に言えば赤ワイン煮込み)。

この料理がジビエ料理の、新しい発見でした。 
 
通常、ジビエの場合、いかに野生の香りをいかすか、最も香る血と内臓をどのように扱うかによって、その店の個性がでると考えています。下手な店だと、内臓のくささが臭味となって、肉の風味を飛ばしてしまうことがあります。 
 
ここでは、野生の香りが最大限に香るのに、くささがない、内臓のくささではなく香りのみが、肉に加わるという皿でした。これが、ジビエの中で最もにおいが強いであろう野ウサギで、施されていたのです。

その上、それを支えるソースが血とワインの香りを漂わせながら、肉の香りを倍加させるように補強がされていて、なおかつクリアーな切れ。あまりの香りに、ナイフを入れる前に、写真を撮るのを忘れてしまいました。 
 
これに、別皿の栗の香り高いピュレに、カラメル香の焼きりんごを合わせて食べると、フランス料理でしか到達しえない陶酔感、今まで食べた野ウサギのロワイヤルの中で、最上の皿でした。 
 
いや、今まで食べたジビエの中でも、ベストの水準。これを昼に食べてしまったため、夜も予約をその場でいれて、また野ウサギをたべてしまった次第です。 
 


続いてマダムがチーズを運んでくれました。地元のチーズを中心に、20種類はあったでしょうか。 コンテのチーズの熟成具合は、山羊のチーズが好きな自分が、食べたい衝動を抑えきれないほど、完璧でした。 


デザートの水準も期待してもらってかまいません。 
 
イエローワイン(Vin Jaune という黄色のワイン)を使ったアイスは初めて食べました。 

クルミの香りの高め方も、独特でした。焼きたてのクルミケーキの上にアイスをのせて、さらにテュイル(薄いせんべい)を立てています。
  
ケーキからはそのものの香り、テュイルからはスパイスを引きたて役にした香り、そしてケーキとアイスを同時に食べると、イエローワインを高めるように補強する香り、とこうゆうクルミの変化する使い方は、見たことがありませんでした。
(ちむ夫記す)
 

 

 料理もさることながら、マダム・ソムリエ・サービスとも素晴らしい!! 暖かいというか ハート フルというか。2人共、心地よい空間をいただいた感じです。地方の(多分客として日本人はあまりこないところだとは思うのですが。) 二つ星で、料理名を 日本語で言ってくれたのは初めて! 普通はそんなことしないよ・・・。 
 
私が大うけしたものだから、サービスの人(若い人だったからかな?)料理を出す度、張りきって即席で覚えた日本語を披露してくれました。
 
マダムもチーズの時に、コンテのハード・ウォッシュ各一種ずつを頼んだら、「これ美味しいから食べてみて」とハードの違うチーズまでドン!と盛ってくれました。
 
向こうの Petite は、日本人の思う「少し」では決してありません。食べ切れるか心配でしたが、食べてみてびっくり! マダムご推薦のチーズが、まためちゃめちゃ美味しい。 後は想像どおりです。 胃袋はあっという間に、吸収していました。
デザートが終わった頃には、夜の予約をマダムに御願いしておりました。そしたらマダムが「日本人の料理人が、研修で来ているから御茶しながら決めたら?」と紹介してくれました。 
 
サロンでお茶飲みながら、夜のメニューを決めたのですが、フランス料理のフルコースは普通一日一食で、お腹は十分一杯になります。
 
カルトで食べたい物があったけど、食べきれないかもと彼に言ってみたところ、マダムがハーフポーションにしてくれるとの事。こうなったらお願いできるものはお願いしてしまおう!

マダム・彼と4人で話していたら御昼の勤務時間が終わったのか、先ほどの陽気なサービスの兄さんが私服に着替えてきて、彼に「サッカーしに行こう!」と言ってきました。 

なんでも 店対抗で、アラン・デュカスのチームに勝って優勝したのだとか。 レストラン対抗サッカー大会なんて、初めて聞きました。 
 
サッカーが盛んな、ヨーロッパだけの事はあります。ココまで話をしていると客というより、近くのお宅にお邪魔した感じ。また夜に会いましょう、とレストランを引き上げることにしました。

( ちむ様 2000年10月) 


夜のディナーは飲めるとあって、2人アペリティフを一杯ずつ Cremant de Jura、 ブランデーのような香りのする Vin Jaune の後、ソムリエに料理に合ったものを勧めてもらいました。地酒ってほんとに安く、140Frほど。でもその土地の料理に、抜群に合う様にできているんで す。昼がかなりよかったので、夜も期待大です

地元の発泡酒(Cremant de Jura)を飲みながら、ワインはやはり地元のアルボワワインを選びました。 昼はハーフボトルでしたが、このまま寝ればいいので、フルボトル一本選びました。

夜はカルトです 
 

 


アミューズ(突き出し)

細かく切った鴨コンフィ入りの、カボチャのスープで始まりました。かすかな粘り気と甘い香りに脂肪の香りが消えるようにからまり、何気ない食材をはっとする水準に高めています。 



前菜

冷製野ウサギのフィレ肉の部分をさいの目に切り、ポロねぎで巻いたもの。半量でお願いした(90F)。
 
キノコのピュレを敷いている。昼の煮込みとは対称的に線が細い。しかし肉の軟らかさとピュレとの相性、赤ワインとの相性は、互いが引き立つ様になっている。 前菜の量であり味わいながら、完成度が高い。



主菜
 
鹿のフィレ肉、サブレ載せ、カリン添え(260F)。 
 
軽くナイフを入れるだけで、スーと降りるくらい肉質がやわらかい。サブレをのせ、さらにセップ・カボチャを載せるという、立体的な盛りつけ。
 
暖かい料理を正方形のガラス皿にて供するなんて、視覚的にも十分である。
 
コンポートされたカリンが、甘味と酸味を補い、鹿肉の鉄分を多く含む香りを強調しています。繊細な鉄分は、かぼそく、はかないながらも一本芯が通っている。

鹿に関しては、日本の方が良いのではと思っていま
したが、これほどの火の通し、熟成の具合で供されると
その考えは吹き飛びました。 近所でしとめているそうです。  
 


アヴァンデセール
 
アンディーブのブリュレ。初見です。かすかな苦みと卵黄の相性を知りました。 

デセール
 
軟らかいショコラのピラミッドと、ショコラアイス(75F)。 

ピラミッドの甘みと甘い香り、アイスの苦みと苦みのある香りのコントラスト。キャラメルがつないでいます。

ショコラ・オ・レと深入り焙煎珈琲の対比と言えば、少しはわかってもらえるでしょうか。 ショコラ好きには、たまらないおいしさでした。 

これらの料理が、どれひとつとして思いつきとか、突飛なところがなく、完成度の高い皿として供され、気持ちのこもったサービスと共にテーブルに運ばれてきます。

後日訪問した、ランスのボワイエのプロフェッショナルで、見るだけでも価値のあるサービスとは異なり、田舎の素朴さと暖かさが伝わるサービスです。料理を食べて、この店ほど、紡ぐように言葉があふれるレストランは、久しく体験していません。 (ちむ夫記す)
 
 

サービスはさらに日本語に磨きをかけていました。最後には女性のサービスの人に日本語で、「いかがでしたか」と聞かれて、その徹底ぶり思わず私も日本語で、「ありがとうございます」て言ってしまうほど。

しかしここはフランスなのです でも日本にいるような、ずいぶんとくつろいだ気分になりました。

サービス精神には脱帽です。 主人は飲みすぎですでに真っ赤。飲み残しのワインを部屋にお願いしたものの、またもや飲めずにバタンキュウでした。
 
( ちむ様 2000年10月) 

1Fr=13〜22円程度で推移。
  

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