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メトロ編  手口6
 14 May / 9 Oct. 2012経験談追加
21 Sep.2015 経験談追加
 
 
ケース6 満員電車型。
傾向
通勤・帰宅ラッシュ時の満員電車で。あらかじめ改札・券売機あたりから、めぼしをつけ、財布や貴重品、鞄のあけかたも見ているらしい。

このタイプは、気づいたときにはヤラれていることが多い(相当ゴール前を頑丈に守っている人は、まだ助かる)。 また密着型で逃げられない。
対策
□ 基本的にスラれないよう、相当、荷物の入れ方を工夫。当たり前だがポケットにはいれない。バッグは前に抱えこむ。手をいれて簡単に盗れないようにする(大きなエコバッグでバッグを全部くるんでしまうのもよい。

□ ポケット類に手を入れられても、そこに何もないようにする。

□ 貴重品の分散、発行・停止処理などの準備をしておくのは当然。

□ ちょっとしたファスナーなどは簡単に瞬時に開けるし、1秒ぐらいで胸や前ポケットからは 見事にスっていくので、狙われてからの防戦 は、相当難しい(足を蹴るなどの力を振るわないと追い払えない)  荷物の奥のほうに何重にもして入れる、ぱっと手をつっこんだだけで、貴重品に達しない ようにする、のは当然。

□ 年配男女や男性はとくに狙われやすい(やりやすい)ので、自覚する。予期しておく。

□ 基本的にフランス等では、人の体をぐいぐい押すことは 非常に無礼で、ありえない。よって、触れてくる人は、ほぼ疑いにかけてよし。

□ 最近は、話しかけてきたり、かばってきて、いい人のように見せかける犯人、よい身なりの犯人も多い。基本的に、フランス人は、助けを求めない限りは、最初からそのように声をかけてこないので、やたら愛想よくしてくる人は、80%疑ってよし。

□ メンバーや時間帯によっては、メトロに乗らず、タクシーを使う。

□ 混雑する時間は、絶対、避ける。よっぽど盗られない自信があれば、トライアルとして乗ってヨシ。

□ 数人連れの場合、あいだに割り込んで、引き離される。離れたときに各自が防戦できるか、よく教育しておく。とにかく混雑したときには乗らない。

□ 在住とか何度もパリに来ている、とか 乗り慣れているとか、は 防犯スキルに一切 関与しない。犯人らにとっては、見た目は 「盗りやすく、金を持っている日本人観光客」でしかない。 それより、初めてで、警戒心を持ち、きちんと言われている基本を守り、慎重な持ち方や体勢をするほうが、確実に防犯に繋がる。


敵軍にゴール前に押し込まるのは必須なので、1点取られないよう、工夫と大勢をつくって、がんばる。

敵にスキをつかれたり、手を入れられることは想定し、一発で盗られないようにするしか、手がない。


 
 
 
 
メトロ4号線 シャトレ〜オデオン

本誌やその他のサイト、様々な情報本、帰国者の話などで十分に情報を仕入れていたつもりだった。が、一番典型的なパターンで遭遇。

12月30日の日没後、凱旋門に登りエッフェル塔の点滅に感激した後、シャンゼリゼを少し歩こうかと思っていた。が、相当歩き疲れ、同行者の体調が少し悪かった。メトロでホテルに帰ることにした。

ジョルジュ・サンク駅から1号線に乗った。シャトレで4号線に乗りかえた。が、乗ったとたんに後ろから大勢の人間に押され、身動きがとれなくなった。肩掛けカバンが背中側に回ったがどうしようもできなかった。後ろの連中はオデオンで一斉にいなくなった。

ほっとしたところで近くにいた東洋系の人が床に落ちていた財布を拾い上げて、英語で「これ誰の?」と尋ねた。見ると自分の財布ではないか! その財布にはクレジットカードのみ入れていた。

カードは無事だった。カバンはファスナーが半分ほど開けられていた。中を確認すると何も盗られていないようだった。幸い、パスポート、現金、スマートフォ ンは上着の内ポケットの中で、ボタンをかけてあった。さらにその上からダウンコートを着て、コートのファスナーを閉め、さらにボタンをかけていた。さすが にそこまでは手が回らなかったと思われる。

推測だが、後ろから押してきた連中は皆グルだったのだろう。

財布に現金が入っていなかったせいか、盗った財布を持ち去らずに床に捨てていったのが不幸中の幸いだった。

この翌日からはさすがにメトロに乗るのは嫌になり、バスで移動することにした。
(2014年12月/2015年1月 ドクトル漫歩 様)
 
メトロ4号線 サンジェルマン・デ・プレ駅から東駅へ向かう際

メトロ 東駅到着間際に、ズボンの前ポケットに入れていた財布をすられた。電車は非常に混み合っていて、スリをするには最適な環境だった。あまり乗りたくなかったが、次の飛行機の時間もあったので、仕方なく乗った。

犯人は、身長が高く細身の黒人。

車内は非常に混み合っていて、周りの人と接触するような状況で、はじめ、その黒人が接触した時に謝ってきた。笑顔で謝罪して来たので、いい人だと思い、あまり疑ってはいけないと思った。

その後、体が接触するような事があっても、気にしないようにしていた。電車が揺れていたので、手すりを掴んでいた。

東駅に到着する間際、先ほど謝って来た黒人が、自分のポケットをもごもごと、触り出して来た。自分のポケット内を確認したら、財布が無くなっていた。

東駅に到着と同時に出て行ったので、彼の腕を掴んだが、何をするんだといった感じで睨み返され、いったん手を離した。間違いなく犯人だと分かっていたので、再度腕を掴んだら、逃げていった。追いかけたが、荷物が多かったため、捕まえきれず。

状況を見ていた人が、 「あっちに逃げていったので追いかければ」と声を掛けてくれたが、その時は、その人も信用出来ず、荷物を置いておくこともできず、それ以上追いかけなかった。

その人(フランス人?)は、いい人で、警察まで連れて行ってくれ、状況を説明してくれた。
 
   
・絶対に、ポケットに財布は入れない。私の場合、ズボンの前のポケットをやられた。

・怪しいと思ったら、その人の顔をじっくり見る。危ないと思ったら場所を変える。

・貴重品は、なるべく持ち歩かない。また、体の前で絶対に離れないように持つ。
肩に掛けて、且つ手で持つ。

・周りの人は誰も助けてくれない。

一度スられたら、犯人が分かっても取り返せない可能性が高い。犯人が分かったら躊躇せず殴ろう。後悔しよう。大声を出したが、周りは助けてくれなかった。駅の係員は、スリにあったと言っても警察の場所を言うだけで、後は自分でしてくれという感じで何もしない。

(2012年?月   のりのり大阪 様)
メトロ 4号線   母連れ

犯人は20代の女性 二人組。黒髪、黒い目の東欧系の顔立ち。

疲れていて注意力散漫、気を張っていなかったことがよくなかった。フランスに住んでいたこともあり、パリのメトロは もう何度も乗っていた。改めて気をつけなければいけない。



車両が混雑していたので、見逃せばよかったが、早くホテルに着きたかったので 無理に混雑した車両に乗ってしまった

母が、乗る時から 「変な人!乗らせないようにグイグイ押してくる人がいるわ」と言った。今思えばその人と、グルのもう一人の人に囲まれていたのだった。

母が「変な人」といったスリは、その後 私と母の間に入り込もうとした。その時点で彰かに おかしい!と気づいた私は 母を防御するのに必死だった。

その間、私の後ろにいた共犯が、私のかばんを狙ってきたらしい。 私が偶然振り向いた瞬間、スリは降りて行った。が、かばんが開けられたことに気づかなかったのが情けなかった。

座っていた乗客が見ていたようで、スリ二人がサっと次の駅で降りた瞬間 「かばんの中身は大丈夫か?」と私に聞いてきた。

未遂で何も盗られておらず、不幸中の幸いだった。


その日は、午前中にも あやしいスリらしき人にも遭っていた。こちらも東欧系、10代の女の子。

以後は、メトロは勘弁で、バスで周った。

いずれも まずは年配(60代)の母を狙ってくることに閉口した。

(2012年?月 ルーマニアかな 様)
 メトロ4号線 サン・ミッシェル駅〜 10号線のオデオンで乗り換え〜ブローニュ方面

混雑中、いつだか全く気付かないうちに、バックを切られていた。気づいたのは3日後。合成皮革のショルダーバッグを肩から下げて、ファスナーはしっかり握り、財布にはバックの中のファスナーにチェーンをつけてあったので安心していたが、まさか後ろから
切られていたとは気づかなかった。20cmくらいカッターでパックリ切られていた。

幸い、中の内袋が切れず、諦めたようだ。メトロに乗って、若い男の子の後ろポケットにカッターが入っていたり、怪しい人はいる。

メトロで混んでいる時間帯、乗れそうになかったら1本でも2本でも次の電車にのった方が安心だ
(2011年10月  rupantanko20 様)

1号線 両親と。

日曜日、ルーヴルあたりからメトロ1号線に乗った。ホームにも人が沢山いて、1本見送ってから乗った。せっかちな母は、閉まる前に、と先に乗り、私と父は、少し場所が離れてしまった。

小柄で一見大人しそうに見える母親は、スリの母+息子のターゲットになったようだ。

女スリがポールのところにつかまり、私の母が動けないようにガード、その反対側には息子スリがいて、かばんをつかんだ。

私の母は危険を感じ、家族の方へ移動しようと、女スリの腕を押してもビクともしなかった。母はかばんを引っ張り、ガードしていた女の腕の下をくぐって、脱出。

私は背を向けていたので全然気付かず。どうやら近辺の人達は異変に気付いたらしい。勢い余って転びそうになった母を支えてくれたそう。

ドアが閉まる直前、一緒に乗ったアラブ系の親子が慌てて降りて行ったので、何かと思っていたら、その親子がスリだったそう。母が「危なかった〜」と私のところにやってきた。

母はローマでもスリ(未遂)に遭っていた。

添乗員から、メトロでは席が空いていたら、すぐ降りるにしても座ってくださいと言われた。確かに、座ったほうがこのような標的にはならない。

夏の時期は夕方でも十分明るいので、混んだメトロに乗るよりは、多少の距離なら歩いたほうが景色も楽しめるし、いいかもしれない。

(2011年7月 うずらのたまご 様)
メトロ4号線 16時ごろ、女性一人で乗車。

年末。ホームで人もいっぱい待っていた状態で、混雑した電車にちょっと無理してむぎゅっと乗り込んだ。

貴重品の入ったショルダーバッグ、購入したばかりの洋服の入った紙袋を死守していた。

今思えば、扉付近で私より後に、1人「パルドン」とかいいながら、ぐっと乗り込んできた男がいた。

次の駅に到着直前コートのポケットに何かが動く違和感を感じたが、あまりの密着具合と「まさかね」と気の緩みで、すぐに行動に移せず。

少しして、不安になってポケットを上から押えて確認し、入れていたはずのコンパクトカメラがない。「あれ?バッグに移したっけ?」と思いながら、ごそごそしてみたが見当たらず。

駅で降りて、カバンなど調べるが、やっぱり見当たらず。

まさに、「混雑」した「メトロ」の「入口付近」に「無理」して乗って 「ポケット」にいれたものが スリ被害に。本誌で 勉強してたのに! まるで、練習問題がそのままテストに出た状態だ。

盗る方が悪いにきまっているが、それでも盗られる状態にあった私に自己嫌悪。
 

今回の要素。

・旅行中、2台目のカメラは、コートのポケットに入れていた。

・習慣を変えたこと。今回の旅から、ショルダーバッグ1つにした。

今まで身体にフィットする肩掛けカバンに財布とカメラ、小さな手提げに水と地図と カバンの2つに分けていたのを、1つにした。せっかく30回以上の一人旅で作り上げたスタイルだったのに、持ち方を変えたのが、旅行中、の一つ一つの ちょっとした動きで変化が生じて、気配り、注意不足に陥る敗因だったと思う。(変えたこと自体が、気の緩みだったと思う)

・慣れた気分。前回のパリ訪問から数カ月しか経っておらず、自分の中に 「もう慣れた」みたいな驕りがあった。以前は、安全第一として、混雑したメトロは避け、すいた電車がくるまで2、3本待っていたのに、今回は待たずに、ちょっと無理して乗り込んだ。

・一人旅の気の緩み。一人旅で気楽と思っていた。前回は、配偶者や義母を連れて、犯罪に巻き込まれないよう注意していた。今回は1人旅で、自分一人だけの心配ですみ、気楽だ、と思っていた。そう思っていた時点でいけなかった。

・滞在中盤の気の緩み。10日滞在の、6日目の夕方。この、「だいぶ慣れてきた」みたいな気持が、気の緩み、驕った気持ちに繋がった。

むぎゅっとした電車の入口付近には乗らない。ポケットに貴重品を入れない。 ちなみに、どちらも本誌には既に 「絶対にしないこと」として注意喚起されている・・・ほんと、情けない。
 

盗られたのは古いフィルムのカメラだったが、盗られるとその後すごく気分が落ちこみ、厭な気持が残った。その後、残りの滞在でもメトロ4号線を避ける、というトラウマも。

今回は勉強したと思って、もう一度わが身を振り返って、次回からの旅に備えたい。

(2010年12月 おれんじ nikki 様)


 
1号線 コンコルド〜凱旋門  (混雑+かぶせ型)
 

15時。車内は満員。同乗した娘がつかまる所が無かったので、転ぶといけないと思って、私は右手でポールをつかみ、左手で娘の手を握っていた。肩からななめ掛けしていたバッグの口を、押さえていなかった。
バッグと財布はフック式チェーンで繋いであり油断していた。

隣に、上半身黒のポンチョを着た、金髪の白人女性が立った。バッグが女性のポンチョの下に入り、バッグを引っ張られる感じがした。ポンチョの下で彼女の手とバッグは見えず。車内混雑のためと思ったが、違和感が有った。娘の手を離してバックを引っ張ると、バッグの口が開き、財布のチェーンが外れていた。

幸い、チェーン付きのままバッグ内に財布が有った。女性は私が鞄の中で財布を探し始めたら、その駅で下車した。

本来バッグの口にも鍵を付けていたが、バッグから本を出し、あわてて鍵をかけずにチャックを閉めただけだったのもいけなかった。

こちらのHPを観て鞄に鍵を付ける、財布をチェーンで止めるなど、こころがけ、防犯準備をして行ったのに、メトロの乗り方に気を取られて防犯意識が薄くなっていた。

それ以降は家族も鞄の上に手を置いて行動するようになり、犯罪には遭遇しなかった。

(2010年1月 さぁらは27年ぶり 様)

レ・アール〜シテ

子供のスリ集団。乗り込んだ後に、同じような小奇麗なパーカーを着た今時な小学生くらいの女子2人、学?高校男子1人がぎゅうぎゅうに押し込んでくる。もともと混んでいたので場所を開けてあげたが、やはりスリのようで、女子は母と私に猛烈にすりよってくる。私が肘鉄で押し返すと母に2人がかりで詰め寄る。

前回経験済の母は、急に臨戦体制(ひそかにシミュレーション訓練をしていたらしい)、やる気満々で大声をあげ、私もその女の子の髪を後ろからひっぱったが、それでもひるまない。

母は小さい子を突き飛ばして、小さかった女の子は吹っ飛んだ。そこで女の子2人がぎゃーぎゃー文句を言い、周りが非難の目。泥棒のくせに、と日英語で非難すると、近くの同じパーカーの男性を見て助けを求めた。

「どうしたの?」と男の子が英語で声をかけてきたので、「泥棒の肩をもつのか?同じパーカー着てるしお前も仲間か?」と言うと、到着した次の駅でそそくさと降りて行った。ほかの扉からも同じようなパーカーを着た女子が2人おりた。

すごい、素人っぽいというか、駆け出しっぽいが、男もいたので、怖い気がした。

何も盗られていないが、一瞬の出来事だったので、やはり心構え・冷静さが必要だと改めて実感。とっさにはフランス語は出ず、英語で通じたからよいものの、驚くと脳細胞がやはり停止。めげず日本語で叫ぶ母は立派。声もだせない状態になるのが一番危ない。

母にまけず、フランス語のシミュレーションを重ねておく・・・

(2010年11月 パンすきー游子 様)

  
 
 
 
 
 
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