(訪問場所) = ドイツ・デュイスブルク(デュースブルクとも表記するよう)市。デュイスブルク劇場(Theater der Stadt Duisburg)
(アクセス方法) =
デュイスブルク中央駅を出て、右手斜め方向を適当に。デュイスブルクのUバーンの1駅区間はじつに短く設定されていて、中央駅を出ると、正面にはもう次の
Uバーン駅の目印が見える。次のUバーン駅からも近い。百貨店カウフホフもある広場らしきところに面している。中央駅から徒歩5分とかからない。
(雰囲気や感想) = およそ50万都市デュイスブルクにある劇場。中は馬蹄形となったオペラハウス。こじんまりとしていて、日本式でいう3階までしかない。1000人ちょっとで満席となる。外観は、かつて戦災で焼失するまえの姿をなぞったようで、古典的。
デュイスブルクは25キロ離れたデュッセルドルフと文化的に提携しているようで、2つ市が1つのオペラ・バレエ団を共同運営している。その共同運営の「バレエ・アム・ライン」の公演を見物。「b.14」というプログラム名になっている。平土間最後列39ユーロ。
開演は日曜日の15時。終演は予定どおりの17時15分。2時間15分の間に20分程度の休憩が2回。最初に15分ほど数人の踊りがいくつかあり、これで
休憩。次の演目はストーリー性があったが、20分で終わり、また休憩となる。しまいはブラームスの交響曲第2番に合わせての踊り。これが50分程度で幕。
なんだかバレエを見に来たのか、休憩時間のおしゃべりを楽しみに来たのかわからない時間がつづいた。当日は日曜日の昼下がり。季節柄、日没までには相当な
時間があるから、まったり、ゆったりとした雰囲気が全体に漂っている。観客は、そんな雰囲気までも楽しみに来たかのよう。まったく肩の力が抜けていて、ユ
ルユル。
デュイスブルクはブンデスリーガ入りしているフットポール・チームを持っているほどだが、どうして、日本の田舎都市的な緩さがある。牧歌的なブラームスの第2交響曲が、さらにのどかな雰囲気を誘っている。
もっとものんびりぶりを感じたのは、入場時のもぎりの不在。要は、誰も入場券をチェックしない。客は勝手にはいって、勝手に指定された席に座る。シュ
トゥットガルトやチューリヒのオペラ座と同じ方式。要は、市内に怪しい奴、不正をしでかす奴がそうはいない前提でやっているということ。さすがは、資本主
義ドイツ圏の優良都市だけのことはある。
ただし、服装だけはゆるゆるではない。日曜日であれ、客はきちんした身なりをしてきている。ラフな格好の客はゼロ。とりわけ、ご婦人は着飾りたいよう。
肝心のバレエに関しては、さしたる感想はない。時間を潰すのにはいいが、わざわざこの街に来て見るほどのものではない。オーケストラは、バレエ用なのか切れがなく、ラ・フォール・ジュルネ・びわこに登場する関西のオーケストラのほうがもっと熱い。
チケットは、同オペラ座のWebから入手。2週間まえの入手だったので、自宅パソコン発券を選択したら、不可と出てきた。しかたなく郵送を選択したが、待
てど暮らせどチケットは届かない。正確なことには定評のあるドイツのオペラ座にしてはめずらしい話。結局、日本からの出発日までには届かず、受け付け番号
のあるメールのコピーを持って、当日、オペラ座のチケットボックスに。チケットボックスは、オペラハウスの中、入口横にある。受け付け番号を示したら、た
だちに発券してくれた。
結局、届かなかった理由は明確にはわからなかった。おそらく当日、18時から同じ経営のデュッセルドルフの歌劇場で「タンホイザー」を予約していたからと思う。当日の「タンホイザー」は、上演形式の変更があり、キャンセルがつづいていた模様。
コンピュータから、私を 「タンホイザー」をキャンセルし、代わりにバレエを観て、その差額を戻そうとする客だろうと見てのよう。
チケットボックスの係員が、私に「タンホイザーは、どうするの」と尋ねてきて、当初、その意味がわからなかったが、どうやら真相はそのあたりと推測する。
(車椅子・高齢者対応) = 入口は階段だが、スロープもある。
(子供向け?) = 子供でも楽しめそう
(飲食店&ショップ情報) = デュッセルドルフのオペラハウスより安い。ビール2・5ユーロ。ゼクト5ユーロ。ワインは3・5ユーロ程度。大きなプレッツェルをはじめ軽食も置いてある。
(その他) = 馬鹿な話だが、このあとデュッセルドルフ市内に移動。18時からデュッセルドルフ市内でオペラを観た。
デュイスブルクでの終演後からの時間は45分しかないが、デュッセルドルフ・デュイスブルク間は、電車で10分ちょい。しかも1時間に7〜8本頻発している。デュッセルドルフ中央駅からのタクシーは、渋滞にはあわなかった。無謀かと思ったが、なんとか間に合った。
(2013年6月上旬 葦原のしこお 様)
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