駅へ戻って、朝食をとったのと同じ店でコーヒーを飲む。わたしが前もって予約した列車は彼女が手配したときはすでに満席だったので、パリへ戻る列車は、Nとは別々。わたしは18:30に発ち、その1時間程後にNがパリへ発つ。
おしゃべりしながら列車の時刻を待つ。
パリへの車中、検札で印刷した切符を見せると、「あれ?おかしいぞ」
「なになに?」とパスポートを見せると、「君は赤ちゃん?」と聞かれる。
「いいえ、○歳よ」と答えると 「うーん、生後6ヶ月には見えないけど、そうだよね、赤ちゃんじゃなさそうだよね」と。
さっぱりなんのことか分からなくて、「なんでわたし赤ちゃんなの?」と聞いてみたら・・・。
webで購入する際、生年月日を入力ミスし、ムッシュに渡したチケットには 2006年4月生まれ と印字されていた。それじゃ、確かにわたしは生後6ヶ月の赤ちゃん。
「本当は大人なんだけど、ダメ?」「大丈夫、問題ないよ」で、一件落着。列車がパリ北駅のホームに滑り込んだ時にはすっかり暗く、夜になっていた。
夜の北駅はより一層美しくて、しばらくホームに佇んで人々を眺める。ゴージャスな毛皮に身をつつんだ女性を二人の男性が両側から抱えながらホームを後にしたり、到着した恋人に駆け寄ったり、荷物と一緒にカートに乗せられてうたたねしてる小さな子がいたり。
Nの列車が到着する頃にまたここに迎えに来よう、と、この辺りの治安が良くないのは分かっているけれど、すこし外の空気が吸いたかったので、一度駅の外へ向かってみる。
出口付近からいろいろ声を掛けられるけれど、面倒なことになると嫌なので、フランス語を分からない振りをしながら、無視。
ほんの5分くらい、外で冷たい風に当たったらすっきりしてきたのと、声をかけて来る人の数が増えて来て、彼らが集まってグループになり始めたので、先程のホームに戻ってNを待つ。
世界一といって良い程の方向音痴の彼女は、ホームに降り立った瞬間、思いがけないところへ行ってしまう可能性がある。できるだけ早くに見つけておきたい。
列車が到着してしばらく後、キョロキョロしながらこちらへ向かって来る彼女を無事にキャッチして、二人で帰宅。